すごい国だなぁ、イギリス。

さて、毎年進化しているこたつ映画祭ですが、今年もひとつ進展がありました。

去年だめだった某助成金団体と、ミーティングができたのです。(注:もらえてはいません)

毎年イギリスの助成金が取れたらと思いつつ、なかなか取れなくて。去年だめだった某助成金に今年も挑戦するべくガイドラインの書類を見てみたら。

「ぶほっ」

なんと娘と旦那がチャプターで映画見てる写真がガイドラインの表紙に使われてました。

ありえんじゃろーこの偶然。(笑)

しかもこのとき、ちょっとだけ映画館に行って下の子がすぐトイレで会場からでて、そこで戻ろうとしたら下の子が「戻りたくなーい」と言って走り出し残りのプログラムが全く見れなかった、という。

映画館の中にいた所要時間、ほんのちょい。なのにその間に写真を撮られて、それが使われたなんて、あなた奇跡?!

 そのおかげもあってか、某助成金団体とのミーティングが実現し、その内容がこれまた目からうろこというかイギリスの寛容さんにわたくし大感激しました。

映画祭も8年やってるんで、まあある程度確立されてるわけっすよ。

そんな私に、こんな質問がきました。

新しい観客を増やすにはどうしますか?」

新しい?

えーっとぉ。

そこで出た案が、例えばカーディフの貧しい地区に住んでいる子供たちを無料で招待すること。チャプターではよくやっていることなんだそうです。

他にはほかの国から避難している子供たちを招待するとか。

ウェールズでは、特に若い世代が映画館に来るように奨励したり、映像関係のワークショップ支援を行っているそうです。

そこで私がおずおずと、

「あの、ウェールズの観客を増やす、というのはウェールズ人だけじゃなくて、避難している子供たちとかでもよいのですか?」

そこで担当者の方、こう断言しました。

ウェールズに住む人は、どんな人であろうとウェールズの観客です。」

 す、すごい。

これがやはりイギリスのよいところであって、広島出身の私がこたつ映画祭を開催できてるゆえんでもあると思います。人々を受け入れる、という寛容さのスケールが違うわ。

助成金がもらえれるかどうかはわかりませんが、こたつ映画祭も今年はカーディフの貧しい地区に住んでいる子供たちを数人映画祭に招待することにしました。

世の中にはいろんな人がいて、みんながみんな映画を見れるほどお金にゆとりがあるわけじゃない。もちろん生きていく上で食べ物や身の回りの服などの方が優先されるけど、それだけでは人は生きていけなくて、楽しみとか心を突き動かす感動も必要だな、と思うのです。

某助成金団体の担当者の言葉に、はっとさせられました。映画祭って楽しくわいわい、って感じだけど、新しい観客を取り込むことによって、社会性も帯びてくるものなのですね。人生、学ぶことが多いです。

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