さて、2日目の報告の続き。
毎年恒例、今年も明日香さんによる漫画のワークショップが開催されました。何と今年は、例年よりも更に要望が多く、急遽1クラス増やしました。参加者も登場人物の描き方が学べてとても満足そうでした。
ほんでもって土曜日のメインイベントのひとつ!
それは午後1時半から行われる伊藤有壱教授の上映・講演!前日の金曜日の夜にロンドンでのイベントがあったため、カーディフに来られるのは当日ぎりぎりになりちょっと心配してましたが、こたつスタッフが駅からちゃんと教授を案内してくれました。ありがとう!
お客さんの入りもなかなかよく、こんな感じでした。今回は、伊藤教授の作品と、芸大生の作品も上映しました。会場のお客さんからはたくさん質問が出て、
「人形を持っているから、税関で止められませんでしたか?」なんて面白い質問も飛び出したり。
まあ、ここでもハプニングがありまして…
2個あるマイク、1個しか使えなかったけど…(最後にちょこっとだけ使えた)
「1年以上準備して、これ?!」ってなひどいハプニングもあったんだけど(涙)大人な伊藤教授は、へこんでいる私をなぐさめてくださいました。
突発的なアクシデントは私ではどうすることもできず、ほんと、みなさんすいません…
ま、これをバネにして来年もっとがんばるしかない!
話は変わりますが、2006年、広島の現代美術館で「I.TOON CAFE 伊藤有壱 アニメーションの世界」という展示が行われました。当時大学生だった私も、見に行ってとても感銘を受け、ワークショップも見学に行きました。あの時はたくさんの人たちがワークショップでアニメーションを作っているのを遠くから見ていて、「伊藤さんすごいな〜」なんて思っておりました。
それが今回講演に来ていただけて、こうして映画館の壇上で隣に座れて。たった数時間の出来事でしたが、とても光栄でした。なんか、ものすごく昔張った伏線を回収した気分??
アンケートの回答もよく、書いて下さった全員に満足したと記述してもらえました。今回の招致にご尽力いただいた方々、本当にありがとうございました。
またQ&Aをやって欲しい、なんて声もあり、来年もなんとかうまく行って、ゲストを招致できたらと期待しています。
そして午後6時20分からの「虐殺器官」。三部作の最後の映画は、これまた政治色が強く、そして平和について考えさせられる素晴らしい作品でした。 伊藤計劃先生、 「虐殺器官」が作家デビュー作なんてどんだけ天才ですか!早逝されたのが本当に残念です。
そして土曜日最後の上映は「哀しみのベラマドンナ」。
この領主悪趣味だなぁと思うけど、なんと映画に出てくる「初夜権」、主に中世のヨーロッパにおいて権力者が統治する地域の新婚夫婦の初夜に、新郎(夫)よりも先に新婦(妻)と性交(セックス)することが出来たとする権利は実在したそうです。
うぇ〜。いったいどこの誰が考えたのそんなひどいこと?
ジャンヌはものすごく可哀想ですが、映像はとてもアバンギャルドで、芸術性が高くて興味深し。中山千夏さんのナレーションがなかなかよかったです。
同じ日に子供向けの「ニャッキ!」あり、大人向けの作品「哀しみのベラマドンナ」も見れて。日本のアニメーション作品の多様性が紹介出来た有意義な2日目となりました。
まだまだ続きます!